第6話:フレンドのきっかけ
<これは2015年01月31日に投稿したものを再編集した記事です>

前回、クルピラ討伐のF.A.T.Eで絶体絶命の状況に陥ったものの、偶然駆けつけたであろう上級者2人に助けてもらい命拾い。
初めて触れた他プレイヤーのぬくもりに感動した私でした。
あの2人の上級者のように、誰かと協力して冒険するのはとても楽しそう!
しかし、当時の私にはフレンド登録をしているプレイヤーがいませんでした。
くわえて、誰かに声をかける勇気も持てず、ソロプレイに勤しむばかり。
でも、たとえばF.A.T.Eなどで共闘した後に、「ありがとうございます、助かりました!」と話し掛けて、そこからフレンドになれたら。
いや、話し掛けるまでいかなくても、なにかアクションをしてきっかけが出来たら!
そう思い立って使用することにしたのが、

お辞儀のエモーションでした。
声をかける勇気はなくとも、共闘してくれた人に感謝の気持ちをエモーションで伝え、きっかけを作る。
きっかけが出来れば、緊張しながらもなんとか会話が出来るかもしれない。
さっそくお辞儀のエモーションをホットバーに登録し、F.A.T.Eを巡ることにした私。

冒険用の装備も新調し、いざ出発!
そうして意気揚々と飛び出した私でしたが……

結果は、ほとんど無視されるというものでした。
残念ではありましたが、他プレイヤーを責めるのは間違いです。
その人にはその人の都合や心情があります。
「自分がこうしているのに、どうしてこうしてくれないの!?」、と駄々をこねるのは自己中甚だしい行いです。

エオルゼアをプレイしているのは、自分とは違う人間。
思い方も感じ方もそれぞれで、異なっていて当たり前なのです。
当時の私はそれを覚悟しながらゲームをしていました。
……していましたが、流石に直面するとけっこう応えるものです。
◆
そんなわけで「F.A.T.E後にお辞儀をしてきっかけ作り」、は私の場合は失敗に終わりました。
重ねて申しますが、私の場合、です。
そのあたりは誤解なきよう、理解のほどをお願い致します。
きっかけを作る方法はまだまだあったのかもしれませんが、これ以上はいろいろと怖かったのでソロプレイに戻ることにした私。
そうこうしているうちに、1人で歩くのも悪くないと思えてくる不思議。

それほどにエオルゼアの時間は穏やかで、景色は美しいのでした。
そんな私に初フレンドが出来たのは、意外にも翌日のことでした。
◆
それはエオルゼアの世界ではなく、リアルという名の世界で友達の車に乗っていた時のこと。
友達「Ifさん、最近どう?」
私「最近はFF14ばっかりしてるかなぁ」
友達「え、今さら新生エオルゼア?」
私「うん。とある人のブログに影響されて」
友達「へぇ~。どう? 新生エオルゼアは面白い?」
私「個人的にはすごく。この前なんかクルピラっていう魔物の討伐F.A.T.Eで(以下略)」
友達「へぇー、昔より雰囲気いい感じかなぁ」
私「えっ、 む、昔?」
友達「あ、けっこう前だけど、FF14やってたんよ。イフリートあたりまで」
私「……あー、そういえばそんな話を聞いた事があるような、ないような?」
友達「たぶん、あるはず。でも、Ifさんが始めたのならこっちもまた始めてみようかな。ちなみに、サーバーはどこでやってる?」

そんなわけで、私にもフレンドが出来たのでした。
初のフレンドはリアルフレンドというやつです、ゲームではよくある話です、たぶん!
なんにしても、これから始まる友達との冒険に期待いっぱいの私。
しかし、そこにはリアルという巨大な壁が立ちはだかるのでした……。