第41話:3章 決戦の果てに

再度やってきたアレキサンダー零式1層。
もはやお馴染みとなった前座、ファイナル・ファウストがお出迎えです。
そう、前座。
こいつはいわばステーキの前のスープのような存在。
この前はそれでお腹が満たされそうになりましたが、今回は違う。
前回の戦犯たる低火力アンポンタンDPSの私がいない今、負ける要素はどこにもない。
平らげやりますよ、

一滴残らず、皿の底までなぁ!

ウップ・・・!!
こんなはずでは。
私は整えた、私は食べた、ならばあとは勝つだけだというのに。

これにはPTメンバーも納得いかない様子。
分かります、分かりますとも。
きっと今のはなにかの間違いです。
もしくは悪い夢ですよ。
というわけで、

リトライ!
前回私という地雷を抱えても突破出来たんです。
なのに今回は倒せないなんて、そんな馬鹿な話があるものか。
私達をなめるなファイナル・ファウスト!

ドヤァ。
ちょろい相手ですね、1回も失敗しませんでした。
1回も失敗しませんでした。
では次、メインディッシュといきましょうか。
◆

相変わらず不味そうな顔です。
されど、見た目がゲテモノなほど美味しいという言葉もあります。
もちろん目指すは完食。

貪りつくしてやりますとも、我々8人の総力をもって!



ゲップ・・・!!
多い、多いです。
なにが多いって、ギミックの数が多い。
前戦った時は己の火力不足に絶望してあまり感じなかったけど、次から次へとなんかしてくる。
腕は回すわ、足元溶鉱炉になるわ、雑魚湧くわでお祭り騒ぎですよ。
普段からこういうコンテンツに行っている人はそんなこと思わないのかもしれませんけどね。
こちとら普段エキルレくらいしかしないですからね。
ギミックは1つか2つにしてもらわないと、目と指がついていかないです。
そう、これは日々の怠慢が生んだ結果。
そんな、断じて、歳が原因ではありません。
えぇ、ありませんとも!

それでも声を掛け合い、少しずつ進んでいく当パーティ。
されど、勝利には届かない。
リファビッシャーの体力を6割以上削れるようになったものの、ゴールには至らない。
悔しい気持ちだけが淡々と募っていく中、時間だけが過ぎていきます。
伴って、

集中力が切れ、些細なミスが増加。
零式ではこれが命取りです。
再起する間などなく、即座にパーティが全滅してしまいます。
あぁすればよかった、こうすればよかった。
言葉に出さずとも心の内で理解し、次の挑戦へと繋げるはずが、別のところでミスをしてしまう。
結果、またパーティが全滅する。
そんなことを繰り返すうちに、ついに時間切れとなりました。
◆
零式1層から帰還し、FCハウス前にて次の挑戦日が決められます。
大丈夫、次はいける。
火力は足りた、ギミックもだいたい覚えた。
あとは集中力が保ちさえすれば――

そう思っていた矢先、まさかの事態が発生します。