オマケ④:引越し2

前回のあらすじ、憧れに関する話をしました。
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引越しの1作目はこちら→引越し。
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「ご主人さま~、こっちはだいたい片付け終わりました!」

「ありがとうございます、アンバーツヴァイさん」

「あとはご主人さまの身の周りのものだけですね~」

「 んー、引越しは2度目ですが、やっぱりいろいろと迷っちゃいまして・・・ 」


「たとえばこの装備、これはどうなんですかね?」

「これはー、いらないでしょう」

「い、いらない・・・。そうですか・・・」

「これからご主人さまは光の戦士じゃなく、ハンターになられるわけですから」

「・・・ハイター?」

「それ洗剤です。ハンターです」

「ハンター・・・」

「まあ、前回の狩人と似たようなものですよ、たぶん」

「たぶんって・・・。でも、それなら前回の引越しの際にもらった装備と似たようなデザインのものが支給されるかもしれませんね」

「はい。そんなわけでこれからはこれを着てください」


「全然似てないじゃん。なにこれ・・・」

「チェーンベストですよー」

「全然防御力無さそうなんですけど、大丈夫ですかこれ?」

「まあ、ハンターになるか、ライブフードになるかは腕次第ですねー」

「・・・ライブフードってなんですか?」

「生エサ」

「やかましいわ!」


「じゃあエサにならないよう、この弓は持って行きますから!」

「あ、弓を持って行くならこっちをどうぞ」


「なにこのしょぼい弓・・・」

「鉄弓ですよー。これがあればDPSの低いご主人さまでもブタくらいは狩れると思います」

「こ、こっちでいいです! この弓にはハイマテリジャだって入ってるんですから。それにブタ狩りの弓とかダサくて持ちたくありません!」

「でも、ご主人さまのその弓、瓶つけれないですよね?」

「び、瓶・・・?」

「瓶つけれない弓とか存在価値ないんで、やめたほうがいいですよ」

「えっ、どういう・・・」

「外国の人から、ホワイ ジャパニーズ イナゴォー!? とか言われますよ」

「なんで外人にまでイナゴって言われなきゃいけないんですか! わかった、わかりましたよ、そっちの弓持っていきますよ!」

「はい、そうしてください」


「でも、今回こそはポーションも持っていきますから! なんか心配なんで」


「あ、それならハチミツを持って行ってください」

「どういうこと?!」

「あっちの世界はハチミツがないときついと思うので」

「あぁ、あっちの世界ってことは、今度の行き先もまたエオルゼアじゃないんですね」

「そうですよー、今度はなんとモンスターハンターワールドの世界です!」


「思うんですけど・・・こういう出張って、主人である私が行く必要なくない? リテイナーが行けばよくない?」

「私もそう思ったんですよ。でも――」

「ウルダハからご主人様が行くようにって命令書が届いてますのでw」

「がんばれー! 負けんなー! 力の限り生きてやれー・・・」

「あなたが宴の席でラウバーン様に、ナナモ様の後ろ姿ってエリクサーみたいですねwなんて言うからいけないんだ!!」


「だって・・・見えたんだもん・・・」
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「ふふっ、これでまた私がエオルゼアに復帰です」

「ご主人さまもいないし、2代目イフ・ベゲーグヌンクとしてのんびりだらだら過ごしちゃいますよーw」

「いや――復帰も、2代目も、今回はないです」

「そ、その声は・・・バイトちゃん!!」
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