第47話:復活のセミコーデ②「ヒラヒラ侍」

前回のあらすじ。
ダイプーさんのセミコーデは大成功でした。
大成功でした。
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今回もセミコーデ記事、というのも前回の「緑忍者」お披露目中に、


その場にいたリンさんから依頼を受けまして、承った次第です。
依頼を受けまして、承った次第です。
大事なことなので2回書きました。
というのも今回の依頼主であるリンさん、所属するFCがですね――

今は懐かしの「わたえおラジオ」のアシスタントこと、リリスさんがFCマスターをやってる所でして。
「うちの子になにしてくれてんの?」と言われた時の保険として2回書きました。
見ておられますかね、前記の通りリンさんは自ら進んでセミコーデに来たわけです。
まるで好奇心に負け、魔女の森に入ってしまう童話の少女のように。
そういう物語では主人公である少女がぎりぎりのところで助かって、「もう魔女の森になんて、絶対に行かないよ」と世界まる見え感出して終わるのがお約束ですが、セミコーデは逃がさない。
「これ童話じゃなくてホラー映画だから」みたいなノリでセミ色に染め上げちゃうからね、仕方ないね。
◆
前回の最後にも書きましたが、今回のコーデテーマは「ヒラヒラ侍」。
名の通りジョブは侍、レベルは70でのご依頼となっております。

さっそくマーケットボードで装備を閲覧。
といっても今回のテーマはわりと簡単っぽいですよね。
なんせ侍といえば着物、着物なら動けばヒラヒラ、みたいな感じですし。
くわえてエオルゼアにはひんがしの国ことクガネがあるため、ヒカセンの中でも「侍=着物」といった式が定着しているのではないでしょうか。
まずはその固定概念をぶち壊す。
そもそもですよ、そういう装備でいいならリンさんは私にコーデなんか頼んでいない。
大人しく侍のAFをミラプリして着て、一人称は「拙者」、語尾には「ござる」をつけているはずです。
そしてたまに「おろ?」とか言って、LBの際には天翔龍閃を使うはずです。
しかしLSなどを見る限り、リンさんがそういった言動を取っているようには見えません。
これらのことから依頼主の「ヒラヒラ侍」は、既存のイメージを逸脱するものであることが窺えます。

ならばそれらを考えてのコーデ。
自国のヒラヒラ侍ではいけない、求められたのは異国のヒラヒラ侍。
装備が揃ったらそれを染色して完成です。
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それではセミコーデの「ヒラヒラ侍」、お披露目といきましょう!

ヒラヒラ要素皆無且つ、左右の酒瓶のせいでスラム街の住人にも見えたリンさんは、

なんということでしょう。
名門貴族の出身を思わせる異国の侍へと早変わり。
ヒラヒラ装備のおかげで左の酒瓶は隠れ、右の酒瓶は香水が入った容器に見えてくる不思議。
周囲の風景さえ変えて見せ、そして魅せる。
これがコーデの力であり、面白いところですね。


最初の紹介は頭装備のウールベレー。
ヒラヒラ侍ということで、羽飾りのついたこちらの一品。
染色をトマトのような赤にすることでパンチを効かせるとともに、ヒラヒラする羽をより目立たせております。
さらにこの帽子は依頼主のツインテールを仕舞い込むほどの収納力を搭載。
これによりSS撮影などで頭装備を外した時のツインテールによる衝撃が倍プッシュされ、ギャップ好きなヒカセンの期待に応えること間違いなし。

そんな赤い装備のお次は胴装備のキマイラフェルト・ストライカータバード。
着物には出せない独特のヒラヒラ感はまさに花びらの如く。
さらにそれをピンクに染色することで抱かせる、桜のイメージ。
カタナ、サクラ、ララフェル――外国人が好きな日本語トップ3を独占する今回のコーデ。
これには海外ユーザーも思わずニッコリ。

先までの装備とは一転して違う雰囲気を放つのは、腕のドマスチール・ストライカーガントレット。
鎧の一部と言っても過言ではないほどの重苦しい外観は、今回のコーデテーマには相応しくないイメージを抱かせることでしょう。
しかし、勘違いしてはいけません。
今回のテーマは「ヒラヒラ」ではなく、「ヒラヒラ侍」です。

そう、刀を振るって戦うことが前提なのです。
ならばそれを握る腕くらいは頑丈にせねばなりませんゆえ、黒鉄を思わせるこちらをチョイス。
緑忍者の時と同じように、他の装備の防御面をカバーする意味合いを込めた装備品となっております。

脚装備は胴装備との組み合わせを考え染色したラミースカート。
侍という点から袴を連想しそうですが、そこは異国仕様。
さらにこの装備なら胴装備のヒラヒラ感を損なうこともなく、相性ばっちり。
けれどもスカートという名の通り、微妙なヒラヒラ要素はある逸品。
引き立て役を担いながらも、自身のアピールは決して忘れない抜け目のなさ、お見事と言わざるを得ないのではないでしょうか。

最後を飾るのはこちら、足装備のグリフォンストライカーブーツ。
草鞋や下駄じゃなくブーツ、これも異国仕様ゆえ。
描かれた模様が貴族のセンスを、施された装飾が戦士の風格を主張する装備です。
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今回のセミコーデもフレンドさんが集う場でのお披露目。
して、その評価は――

まずは当人に吃驚されましたね。
そして、

フレンドであるナーさんには腕を批判された次第。
ほんと、なにも分かっちゃいない。
刀を握る腕は侍にとって命なんですよ、頑丈にしなくてどうするというのです!

あなたは笑ってんじゃないよ!!

けれどもリンさんは気に入ってくれた様子。
ミラプリ宣言まできっちりいただきましたので、これもまた大成功ってことですね!
そしてさらに、

腕を批判していたナーさんがまさかのセミコーデ予約。
これにはイナゴの鼻も月を穿つほどに伸びた次第。

違う違う、

こういうことだよ!!
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そんなわけで
次回の依頼は「たくましくも、か弱い姫ちゃん」です。