第27話:海街での面談

前回のあらすじ。
EVEを脱退し、新FCへの所属を決めた私。
EVEの皆さんに見送られてハウスを後にしたのですが、その時になって新FC内から反対意見が出たのでした。
◆
待って、ちょっと待ってください。
そんな今になって反対意見なんて。
いや、たしかに私が「正式にそちらのFCに所属します」となったのは今ですけども。
そういう話は事前にマスターさんに通し、そこはかとなくFC内へと伝えてもらっていたはずです。
なのに、なんですかこれは!
私が考えなしにEVEを脱退して、ただの家無き子になっているようなこの状況は!!
まさかの事態に困惑気味のFCマスター。
一方の私も嫌な汗が止まりません。
◆
詳細を聞いてみると、FCメンバーの1人が「イフさんを正式加入させる前に、本人と話がしたい」とのこと。
加入反対というよりは、保留といった感じでした。
そんなわけで私はリムサ・ロミンサのビスマルクにて、急きょ面談を受けることとなります。
そのお相手は以前の記事にも登場された、アルチさんでした。

アルチさんは今回の私の行動に純粋な疑問を持たれていました。
かつてのFCを抜け、無所属の後にEVEへ入り、皆さんに迎えられて尚、どうして再び脱退なんて真似が出来たのか――
私は問われることとなります。
「私なら、そんなぽんぽんと鞍替えみたいなことは出来ない」
このアルチさんの言葉に、けれど私は頷きます。
それは事実。
どんな事情があろうと、結果的に私は所属するFCを転々としています。
自分の居場所を自分の都合で変え、周囲の人に迷惑をかけています。
罪悪感を抱かずにはいられません。
でも、私はそれでもここにいる。
かつての自分ならとても出来たことじゃなかった。
きっとずっと塞ぎ込んで、なにも出来なかった。
けれど、無所属を経験し、別のFCを経験し、ようやく気付いたのです。

この広いエオルゼアの世界で、自分がどこに居場所を持ちたいのか。
一緒に遊びたいだけじゃなく、一緒に歩みたいと思える人達は誰なのか。
私は馬鹿だから、こんな状況になるまで気付けなかった。
そして、気付いた後もすぐに行動出来なかった。

罪悪感に押し潰されそうになって、思い悩んだ日々。
その中で相談に乗ってくれたり、話を聞いてくれた方々がいて。
やっとEVEの方々に打ち明けて、見送られて――
今、ここにいる。
あなたの前にいる。
身勝手と思われても仕方が無い。
軽蔑されても仕方が無い。
全部受け入れて、それでも私はこの選択を決して後悔しない。
私の居場所は――みんなの所がいいから。
そのことを、私は正直に告げました。
そうして――







私は無事、新たなFCへと所属出来たのでした。
◆
PS:お詫び&宣伝。
更新遅れて申し訳ありませんでした!
エオルゼアで「大丈夫、大丈夫。間に合うし!」とか言ってて、気付いたらこの有様でした!
さておき。

本日はFC:UMAの皆様が演じる劇を見てきました。
ネタバレおよびその内容のSSは公開禁止なので、ただただ感想を。

脚本、配役の動き、照明管理、BGMの切り替え。
その全てがとんでもないクオリティでした。
よもやゲームであそこまで完成された演劇を見れるとは思わず、エオルゼアの新たな可能性を感じたほどです。
すでに10月の閲覧希望は締め切っているそうですが、11月にも公演を予定し、日程は後日発表予定。
また、「席には限りがございますので、ご希望の方は早めにUMAの担当者にお申し付けください」とのこと。
まだ見られていない方は是非!