第9話:誓いを経て

前回のあらすじ。
人間不信に陥った私は、それでもエオルゼアを生きるのでした。
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EVEへの加入申請を行った数日後、マスターであるアミティーさんからお返事をいただきました。
そして――





雲海にて誓いを立て、私はEVEへと所属しました。
◆
所属後、私はEVEのFCハウスにてFCの説明を受けました。
といっても難しい決まりなどはなかったため、注視したのは2つの事柄のみ。
1:ハウジング費用の入金。
2:会議室に置く椅子は各自で用意。
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ハウジングとは、冒険者居住区で土地を買って家を建てることなのですが、これには膨大な時間と費用がかかります。
それをメンバー全員で負担し、協力した証が拠点たるFCハウスの建造です。
私が所属した時にはすでにハウスは出来上がっていましたが、だからといってそれに甘えてはいられません。
これからFCハウスにお世話になる身として、1人のFCメンバーとして迎えられた以上、相応の費用を負担すべきです。
そうして掲示された金額は、個人部屋の入手を含めると数十万ギル。
時間がかかっても、分割になっても構わないとのことでしたが、

当時の私、まさかの一括払い。
これにはアミティーさんもFCメンバーも驚きの様子でした。
まぁ、そうですよね。

お金持ってるように見えませんよね私。
ウルダハの薄暗い所で膝抱えてそうな風貌ですしね。
山賊も目をつけないような小汚い旅人ですしね。
しかしながら、貯金だけは続けていたんですよ!
与作時代に培ったコツコツ稼ぐスタイルが幸いしました。

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EVEの所属に伴い、短かった髪を戻しました。
装備のほうは相変わらずの旅人スタイルですが、これからは良いと思った装備に随時更新されていきます。
そうして始まったEVEでの生活。
その中でまず取り掛かったのは、メンバー全員のフレンド登録でした。
EVEはサスタシャ村で誕生したFCの1つであったため、サスタシャ村出身である私はほとんどの方とフレンド登録を交わしていました。
しかし、中にはまだの人もいたため、きちんと挨拶せねばと思ったのです。

お辞儀のエモを交え、「よろしくお願いします」と一言。
人付き合いにおいて挨拶はかなり重要なので、これからFCに入る方も是非!
面倒と言う方もいらっしゃるかもしれませんが、するとしないとではかなり印象が違うと思いますよ。
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次に取り掛かったのは、FCの説明を受けた際に言われた椅子の用意。
EVEのハウスの2階は会議室になっており、大きな円卓が置いてあるのですが、設置する椅子は各々で準備するように言われていました。
これはマーケットで購入してもいいし、誰かに作ってもらってもよかったのですが、

与作時代に木工師のレベルもあげていたため、私は自作することが出来ました。
あの頃に少し上げていたギャザラー職、クラフター職がまさかの大活躍!
なんかこう、学生時代に気まぐれで取った資格が仕事場で役に立った感覚です。
リアルではまったくそんなことないんですけどね。
取った資格が漢字検定3級、パソコンスピード検定3級というのがいけなかったのでしょうかね。
現在は職場で用紙に数字を書き込む日々です。
びっくりするくらいにどっちも役に立っていません!!

そんなこんなでFC会議に参加する準備は万端。
ちょうどもうすぐ開催されるとのことで胸を躍らせていた私でしたが、「詰めが甘かった!」と思い知ることになります。