第16話:貫いた装備による悲劇(後編)

前回のあらすじ。
FCメンバーにチャイナ装備を推しますが、まったく共感してもらえないのでした。
◆
どうすれば分かってもらえるだろう。
そんなことを考えていた時でした。

そこに現れたのはお洒落なフレンドさん2名。
ちなみに前回のこの発言。

姉上と呼ばれているのが右のアウラさんです。
まさかのご本人の登場。
いや、しかしこれはチャンス。
このアウラさんが私のチャイナ装備を認めれば形勢は逆転します。
吹けよ、神風!
そして来たれ、チャイナの時代!


兵馬俑(へいばよう)とは、古代中国で死者を埋葬する際に一緒に埋められた人形とのこと。
これにはいくつかの種類があるらしいのですが、今回の私に近いのは武士俑(兵士を模した人形)になると思います。
つまりこのアウラさん、「その古代中国の兵士のような装備ですか?」というのを難しい言葉を使って端的にまとめてくれているわけですね。
イザクトリィー!(その通りでございます!)
分かってるじゃないですか!
センスもいいうえに博学とか最高ですね。
さぁさぁ、言ってやってくださいよ。

このすまし顔アウラに、言ってやってくださいよ!
「兵馬俑、いいと思います」ってね!



ん? もしかして、「ださい」ってことかな?
おかしいな、そんなシナリオじゃないんですけど。
まさかこの人、私の敵かな?
……ちょっと本気で期待したんですけどね。
どうも話を聞いてみると、遠回しに馬鹿にしているようでした。
「兵馬俑、いいと思います」かと思ったら、「兵馬俑? だっせ・・・」だったというオチ。
なるほど、そうですか。

こういうことですか、納得!
バランス取れてますね、だんだん2人が風神と雷神に見えてきました。
いやぁ、それにしても人選ミスでしたね。
あのアウラさんまで敵側とは思いませんでした。
「もう少し持ちこたえてくれ」って言いながら戦場に駆けつけてくれたと思ったら、まさかのこちらに向けて発砲みたいなね。
ジョシュア・オブライエンみたいな人でしたね。
しかし、まだ希望はあります。
そう、まだ、

もう1人のフレンド、青髪のミコッテさんが残っているのだから!
彼女が私の側につけばイーブンです。
相手がアウラ同士で同盟軍を結成するのなら、こちらはヒューランとミコッテの連合軍ですよ。



「だ」って言った。
個性的の前に「だ」って言った。
間違いない、あれは「ださい」の「だ」です。
オブラートに包むつもりならちゃんとしてください、はみ出てます。
いや、わざとかな? わざとはみ出させたのかな?
だとしたら下手な罵倒より効く攻撃です。

やばいです、これで3対1。
いったい誰がこの展開を予想出来たでしょう。
しかし、相手はまだ決定打を出せずにいます。
というのも、あちら側の言い分はあまりに漠然とし過ぎているのです。
「ださい」とは言いますが、いったいなにがどう「ださい」のか。
具体的なことが言えなければ勝ったとは言えません。
今の彼女達は食レポで「まずい」としか言えていない芸能人と同じです。
そのうちの1人は兵馬俑を指して「ださい」と言ってますが、謝れ! 始皇帝に謝れ!!
さぁ、なにがどうださいのか。
はっきりと口に出してもらいましょうか。
それが出来ないのならこの勝負、私の勝ちですからね!!



セ、セミ?
ちょっと待って、それはいけない!
そんな明確な例えを出されたら、言い返せなくなる!!
しかもお腹のとこって、なんか分かる気がする!!
◆
あれ以来、私の装備は一部の間でセミ装備と呼ばれるように。
それにともない私の呼び名も「セミ」になりました。
少し前は「薄幸少女」とか「薄幸子」とか、いちおう人間だったんですけどね。
今回はまさかの虫、それも超短命のやつ。
いや、でも、一部ですし。
そんなに危惧することでもないでしょう。
私はいつも通り、私でいればいいのでs

ああああああああああ!!!!
ツイッターにあげてるー! つ、呟かれてるー!

しかも包み隠さず「ださい」って書いてあるー!!
いや、大丈夫。
大丈夫です、落ち着こう。
これじゃあ「セミ」という新しいあだ名は察しようがありません。
下手にリアクションを起こさなければすぐに流れていくはz

説明してるー!!
なに返信の際に語ってるんですかこの人!
結局、ツイッターとエオルゼアの両面からセミという情報が広まり、私は「ミーン」と鳴かざるを得ない状況となるでした。
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