第19話:英雄7人と1匹のセミ(後編)

前回のあらすじ。
番外編が終了し、改めて始まる極タイタン戦。
しかし、未だ勝利することが出来ないのでした。
◆

今、何戦目でしょうか。
いったいどれほどの時間が経ったのでしょうか。
目標であるタイタンは未だ健在。
時間切れになるたびに全員の予定を調整し、日にちを改めて再挑戦。
それでも1度として打ち倒せた回はありません。
「今日これいけるんじゃない?」
「いけるいけるw」
などと言って結局負け、気まずい空気が流れたこともありました。

しかし、確実に前進。
タイタンの体力をどんどん削れるようにはなってきていました。
それは各々が成長している証。
もう少し!
もう少しで届く!
私達が夢見た勝利の未来へ。
これは気を引き締めねばなりません。
そんなわけで私はひっそりと着替え、

黒くなりました。
セミ・ブラック?
いいえ、これはセミ・バンシィです。

ちゃんとNTDも発動出来ます!
今度こそ、今度こそ打ち倒してみせましょう。
私達の力、その巨体で受け止めてみるがいい!
そうだとも!

終わりにするんです、

何度目か分かりませんが、

今、この挑戦で!
そうしてついに……

極タイタン討伐完了!!

私達はやりました。
長い長い挑戦の果て、ついに勝利を掴み取ったのです。
たった1勝、それを得るために何日かかったことでしょう。
けれど、だからこそ達成感は筆舌に尽くしがたいものでした。
だからこそ、溢れる感動は言葉にならないものでした。
◆
しかしその一方で、私は寂しくもありました。
というのも、この極タイタン戦に集った仲間は半分以上がかつてのFCメンバー。
それ以外の方々も、以前よく遊んでくれたフレンドさん達でした。
だから、少し懐かしい気分だったんですね。
FCを抜けた今、誤解が解けたとはいえ、こうして遊べることが楽しくて嬉しくて。
だから、終わらないでほしいと密かに思ったりして。
でも、タイタンは倒れました。
それはこの戦いの終焉、パーティーは今回をもって解散です。
最後に宝箱を開けてみると、

ドロップしたのは詩人のイヤリングでした。
もう1人の詩人さんとのロット勝負に勝った私はこれを入手。
そのステータスはお世辞にも強いとは言えません。
極蛮神とはいえ、タイタンはイシュガルドよりも前のコンテンツ。
その装備品がイシュガルドで手に入れた装備品に劣るのは当然のこと。
でも、たとえどんなに弱くとも、このイヤリングは私の宝物になりました。
これは、みんなとの絆が未だ健在であったことの証。
今でもちゃんと保管されています。
もちろん、この戦いで活躍したセミ装備たちも。
ださいって言われても、セミって言われても、私はこの装備が大好きです。
だってこれも思い出の1つ。
私にだけ価値のある、大切な宝物なんですから。
◆
ちょっとしたオマケ。
番外編(後編)にてゴリと紹介されてしまったりりすらいらー(仮)さんですが、

実際はとても可愛らしいミコッテさんです。
こんな方をゴリとか、ひどいブログもあったもんです。
管理者はどういう神経をしているのでしょう。
まったくもって信じられませんよね!!

